2010・10/17(日)TBS『特別番組「炎の天才画家ゴッホ〜120年目の真実〜」』 投稿者:めい  

  堅ちゃんのコメントだけ打ちますね。

―冒頭コメント―

…「光」って言葉がゴッホの口から何度も出てきていて、
太陽になりたかったし、と同時に太陽のような人だったんじゃないのかなっていうのが、
僕の中でのぼんやりとした答え…(ゴッホの絵を見てたらってことかしら)
ま、「太陽」っていうキーワードが出てきて、
ま、自らの情熱の熱さに堪え切れずに、最終的にはああいう結果になったのかなって勝手に想像して…


―初期の絵(ゴヤのような暗い絵)を見ながら―

いや〜単純に暗いっていうのが…
後期のビビットな明るい強いタッチと全然違う…
同じ人とは思えないという印象があるんですけど…

元々持っている闇の部分っていうのが、陰鬱な部分がそのまま出たのかなって気がしますし、これがあって後のゴッホができたっていうか、逆にこういう時期が無かったら最終的に後期のゴッホの絵画っていうのは生まれなかったのかなって思う。


―「ひまわり」の前で―

(ひまわりって)近い存在だし、彼の分身のような彼自身のような印象を受けました。
…なんかこう、葛藤に見える。
生命力あふれた絵に見えるんですが、「生きたい」っていう気持ちと「うまく生きれない」っていう焦燥感であったり、孤独感であったり、なんかそういうものすべてが絵に集約されているような気がします。


―「アルルの寝室」の前で―

なんとも言えない彼の‘気’というか‘念’というか、そういうものが絵にも含まれている気がして、すごく好きな絵です。

―「アルルの部屋」の再現の場で―
へ〜、原寸大〜。(見まわしながら)へ〜……、狭っ…ちっちゃいですね、本当に。
見てると、精神的な切迫感は感じなくて、ただ、視覚として狭いな…と。
ちょっと、僕、ここに住みたいなという感覚にはなるんですけど…(絵を振り向きながら)
やっぱり、あの絵って益々すごいな…あの絵の方が広く見えるんだけど、あの絵の方が息苦しく感じるっていうか、どんな気持ちで待っていたのか(ゴーギャンを)…この部屋で…。


―「アイリス」の前で―

自分がその〜、心身ともに疲弊して、精神状態が、もうとても危険な状況で、
この創作意欲というか…、こんなに力強くて、こんなに美しい作品が描けるっていうのは、
なんかちょっと感動しちゃいました。


―ゴッホの自画像の前で最後のまとめ―

ぶっちゃけ、面倒臭い人だと思うんですね。
わがままだし、エキセントリックなところもあるし。
でも、比較するのもおこがましいけど、僕も、まあ、歌を歌う、表現する人間としてホントに平伏するというか、あそこまで突き詰めて妥協を許さず、無我夢中で何かを創るってことが、やってるつもりでホントに自分はできているのかってゴッホに問いただされると、はたして即答で頷けるかっていう自信はないし…。
これからも、(ゴッホは)惹きつけられ続ける人間の1人なんだろうなって思います。



堅ちゃんの核心をついたコメントにびっくり。
堅ちゃんのコメントを番組の進行に合わせて切って、随所に使う構成だったんですけど、
まあ〜すごい。
堅ちゃんのコメは、あくまで美術館の主要な絵を回って、ペラペラ印象を述べて、正味10分くらい?なのに、番組がゴッホの人生を調べまくって、詳細に追って、解説も入れてって中身に、きちんと整合性取れたうえで収まり、さらに感慨深い感想が述べられてました。
お勉強したっていうことでしたけど、短い言葉で言いきれてるところがホントにすごい。知識がこなれてる。
番組の最初と最後は堅ちゃんのコメントが使われてたところから見ても、その価値をスタッフさんも認めてるってことですよね。フランスに住んでて今回の実際の取材をした、才媛の知花くららさんに勝っちゃった。(勝ち負けじゃないですけど)。